防空壕をふさぐな 

鹿児島で悲しい事件が起きた。本人たちの無念、家族の悲しみを考えると、本当に切なくなる。


しかし、その後のメディアや行政の方向には異議を唱えたい。なぜ防空壕をふさぐという形の“解決法”になるのか。


もちろん本当に危険な防空壕もあるだろう。しかし、僕らは、適度に危険なところで遊んできた。田舎育ちを自慢するわけではないし、自慢するほど“冒険”をしていたわけでもないが、しかし、“基地”を作ってそこに“住んで”みたり、誰も入ったことのなさそうな(実際はそうでもなかったんだろうなあ)洞窟に進入してみたり、という、好んで“危険”を楽しんだ経験は、別に何の役にも立っていないかもしれないが、僕らの子供時代をいろどる大切なものだった。


今度の事件も、火を焚くことによる一酸化炭素中毒が問題なのであって(家の中でも起こりうる)、防空壕での遊びそのものが問題だとは思えない。