郵政

総選挙のただ中で、僕も含め、多くの人びとが、郵政について改めて勉強し直している状態だ。小泉首相が「郵政民営化賛成か反対か」とつきつけて、ちょっと待って、今勉強しているから、という感じか。


僕は銀行員一家に生まれた。父と母は地方銀行の職場結婚。父は銀行の役員にまで「登りつめ」、退職後は悠々自適の生活。ついでに姉の夫も長く同じ銀行に勤めていた(現在は別会社に転職)。まあ、典型的なサラリーマン家庭に育ったということだ。


当時から、私企業のことを「民間」と言うのが一般的だったかどうか忘れたが、「公務員」や「郵便局」に対する敵視みたいな感覚は、我が家にあった。「公務員」たたきみたいな風潮が日本に現れてから(あれはいつごろからだったかなあ? たしか80年代だったか)、父は、それに乗じてなのか、もとからあった感覚なのか、公務員や役人への敵視をよく口にするようになっていた。


僕はと言えば、親戚にも公務員というものがいなかったため、公務員というのがどういうものなのかよくわからなかった。(僕は我が家で唯一の公務員だったわけだ。昨年から大学が法人化して公務員ではなくなったが)


「民間一家」に育った身としては、郵便局を民営化しよう、という感覚はよくわかる。でも、退職して、地域の中で生活している父は、この問題について、どう考えているだろうか。ひょっとして民営化反対だったりして。