道東のキャンプ場を勝手に評価する

長めの夏休みをとって、家族(妻と小学4年生の娘)で道東(東北海道)のキャンプ場をめぐった。たくさんキャンプ場を見てくると、どうしても、あのキャンプ場はどう、このキャンプ場はどう、というキャンプ場評をしたくなる。というわけで――


8月5日、沙流川オートキャンプ場(むかわ町 旧穂別町)★★★

沙流川上流の川沿いにあるキャンプ場。オートキャンプ・サイトに泊まったが、背の高い木がそこらに生えていて、オートキャンプ場ながら森の中のキャンプ場の雰囲気で好ましい。設備もよい。8月初旬の土曜日でもあり、ピーク時のはずだが、それほど混んでいない。それもよかった。


8月6日、オンネトー湖キャンプ場(足寄町)★★★★

林野庁管轄のキャンプ場。オンネトー湖畔の森の中に、うまくキャンプ場を作っている。客は非常に少ない。たった5組程度。静かなキャンプが楽しめると思ったら、静岡から来たという自転車集団の若者たち(10名弱)が来て、すぐ近くにテントを張った。と思ったら、キツネにテントを破られた、とテントを移動させ、再び静かなキャンプ。

妻と娘は虫にぎゃあぎゃあ騒ぎ、キャンプを楽しむというより、早々にテントの中に引っ込んでしまった。困ったもんだ。

オンネトー湖は、来てもちらっと見て帰る人が多く、湖畔にキャンプを張れるのは、とっても恵まれている。その意味でも、また、“野趣あふれる”という点でも、とってもよいキャンプ場。


8月7日、屈斜路湖和琴半島キャンプ場(弟子屈町)★★★

どでかい屈斜路湖の湖畔キャンプ場。感じとしては、海辺のキャンプ場。キャンプ場ガイドブックでは、「夏のピーク時には混む」とあったが、それほどでもない。海と違って潮の満ち引きもないわけだから、湖岸ぎりぎりにテントを張ってよいわけで、事実そうする人たちが多い。我が家はバンガローを借りる。民間によるキャンプ場で、管理人のみなさんがみなとても親切で、かつよく動き回っている。安心できるキャンプ場。湖で泳ぐもよし、カヌーするもよし、和琴半島1周するもよし(環境省が整備して表示もしっかりした散策路があるのに、歩く人は少ないみたい。途中に地元の人たちが管理している無人温泉がある)。


8月8-9日、虹別オートキャンプ場(標茶町)★★★★

いわゆる三つ星オートキャンプ場。しかし、というべきか、悪くない。サイト間の間隔は広く、かつ草木でちゃんと区切っているので、各サイトの独立性が高い。街灯がほとんどなく、夜はちゃんと暗く、そして静か。トイレも、夜は暗くしていて、入ると電気がつく、という気の遣いよう。暗さを楽しめる。設備は完璧。


8月10-11日、尾岱沼(おたいとう)ふれあいキャンプ場(別海町)★★★★

海(尾岱沼)のすぐそばのキャンプ場。段になっていて、多くのテントから海が眺められるように配慮されている。海を眺めながらのキャンプは幸せな気分にさせてくれる。「夏は混んでいる」という事前情報だったが、実際にはそれほどでもなかった。前浜は、打ち上げられた藻が一面に張りめぐらされている。潮が引いたときには、遠くまで干潟が広がり、ホッカイシマエビの稚魚やアサリがわんさかいる。それをズボズボ歩くだけでもこのキャンプ場に来た価値がある。


8月12日、コテージ・レイクサンセット(根室市)★★★

キャンプ場ではなく、コテージ。風蓮湖(ふうれんこ)・春国岱(しゅんこくたい)を望む、すばらしいロケーションのコテージ。春国岱は、それほど知られた地ではないが、自然の宝庫。僕らは海辺にたたずむオジロワシや海で遊ぶエゾシカに出会えて、感動。


8月13日、達古武(たっこぶ)オートキャンプ場(釧路町)★

釧路湿原の達古武沼に面している、ということ以外、何の魅力も工夫もないキャンプ場。人も多く、子どもも多く、カラスも多い。


8月14日、広尾キャンプ場(広尾町)★★

海辺ではあるが、海辺から少し高いところにあって、木立がいい感じの、どちらかというと森のキャンプ場風。お盆でたいへん混んでいたが、キャンプ場としては悪くはない。ただし、隣接するいくつかの公共施設が相次いで閉鎖・廃屋になっていて、さらに目の前の海水浴場も「遊泳禁止、でも、水遊びはOK」という何とも中途半端なものになっていて(要するに海水浴場としてのオープンを町がやめたということ)、少々もの悲しい感じ。近くに温泉がないのも欠点。


8月15日、百人浜オートキャンプ場(えりも町)★★★★

まあまあの大きさのキャンプ場だが、サイトは限定されていて、真ん中が森になっている。ゆったりとして、静かな感じが保たれている。僕らはバンガローに泊まったが、このバンガローが、ちょっといい感じのバンガロー。