与路島のソテツと石垣

来ました、与路(よろ)島。


与路島は、奄美大島の南に隣接する加計呂麻島のそのまた南にある島。奄美大島の古仁屋(こにや)から船で2時間。石垣の町並みが美しいこの島の人口は現在82名。小学校の生徒は3名。


元ソテツ生産組合組合長の福島勇さんにお話をうかがいました。昔は、1月2日に「初仕事」としてソテツを株分けで植えるという作業をしたという。それだけソテツが生活に根付いていた。戦後の食糧難の時代は、ソテツからのでんぷんを食べていただけでなく、それを奄美大島から買い来る人たちがいた。ソテツの実や実生苗を売る商売は、一時結構もうかった。値段が下がってきた1990年代にはソテツ生産組合を作り、売り先を開拓する(生産者が少なくなり、現在は解散)。


福島さんは、石垣保護組合の会長でもある。補助金を使って与路集落の象徴であるサンゴの石垣を修復する。以前は2m近くあった石垣だが、それを修復するに当たっては、あらたにサンゴを持ってくることができず、今あるやつを使うため、1.5mくらいに低くなっている。まあ、そのくらいの方が景観としてもよいような。